”自分を大切にする”ってどういうこと?

<自分を大切にしよう>
この言葉、最近よく見かけませんか?
よく見かけるし、そうできればいいなと思うものの、どういうことかよくわからないし、実際どうすればいいのかもわからない…
と、そこから先に進めない、という方が多いかもしれません。
実際のところ、自分を大切にするってどういう意味なのか?
自分を大切にできるようになるために、なにからはじめたらいいのか?
今回は
”自分を大切に”したくてもできない…
そう感じている方にぜひ知っておいてほしい内容をお届けします。
この言葉の本当の意味

自分を大切にする、という言葉を聞くと
・自分勝手になろうってこと?
・わがままになっていいっていうこと?
と捉えがちですが、そうではありません。
・自分を好きになるってこと?
と捉える方もいますが、こちらもちょっと違います。
では、自分を大切にするという言葉が指す、本当の意味とは何なのか…
自分を大切にする、ということは自分のことを理解する、ということなんです。
周りの出来事や環境、そして他人がどうあれど、自分で自分の気持ちや考えていること、「どうしたいか?」という望みを自分自身でいつも理解していられるようになることです。
つまり、自分を大切にするというのは自分自身に対する姿勢のこと、在り方のことで、自分の外側で起こることや結果とは切り離して考える必要があります。
たとえば、
イライラしているならイライラしている自分に、悲しい時は悲しむ自分に、ツラい時はツラいと感じている自分に、ちゃんと気づいて、理解する。
「私ってなんでこんなことでイライラしちゃうの?」
とか
「こんなことで悲しむなんて…」
とか
「こんなことくらいで苦しいなんて言って、私ってダメだ」
こんな風に自分で感じたことを否定をしている時は、自分を大切にしているとは言えません。
「皆○○してるから…」
とか
「普通は△△するから…」
とか
「本当は私は□□したいけど、どうせ無理だよね…」
こんな風に考えている時も、自分を大切にしているとは言えません。
感じたことを感じなかったフリしてしまったり、忘れようとしたり、かき消そうとしてしまうと、その感情は心の中に残ったままになってしまいます。
他の人とは違う”自分の考え”があるのに、それを抑えて見て見ぬフリをしたり、本当はこうしたいという望みに気づかないフリを続けていると、それらも心の中にひっかかったまま残ってしまいます。
いつか、どこかのタイミングで理解されるまで残りつづけます。
そして、その消えずに残った感情がのちのちの悩みの原因になったり、行動にブレーキをかける原因になったりします。
そんな状態にならないために重要なのが、自分で自分を大切にできるようになること。
自分で自分のことを理解する自分自身の”理解者”、”味方”でいられるようになること、なのです。
”自分を大切にする”ためのはじめの一歩

自分を大切にする、という言葉の本当の意味がわかったところで、次は実際にどうすればそうできるようになるの?というところを見ていきましょう。
自分を大切にできるようになるために、今日から、今からはじめられることがあるんです。
それは、
<もっと自分を知ること>
です。
私たちは自分自身のことを知っているようで、知りません。
理解できているようで、できていません。
それもそのはず…
意識的に<自分を知ろう>としない限り、私たちはいつも周りで起こることに影響を受け、時には振り回されて、その場その場を切り抜けて終わり…になります。
それに多くの場合は、周りで起きたことに対して意識的に反応するのではなく、無意識に反射的に反応をしているだけです。
それを繰り返しています。
感じていたことや考えていたこと、本当はどうしたいと思っていたのか、などを自分であとから振り返ったり、理解する機会はないまま時が流れていきます。
このような流れの中に長く身を置いているうちに、大切にされず、理解されずに残ったままの感情や思考、望みが消化されないまま溜まってしまいます。
それが、新たな悩みや別の問題の原因になってしまうことがあるのです。
そこで、まず最初に取り組みたいこと…
それが自分を知る、ということです。
・あなたはどんな時に、どんなことを感じているでしょうか?
・気分がいいなと感じるのはどんな時?
・なにをしている時でしょうか?
・反対に、ネガティブな感情を感じるのはどんな時?
・いつも、どんなことを考えてる?
・考えてどんなことを感じてる?
ぜひ、日常のさまざまな場面で感じたことや考えたことをキャッチして、ノートに書き出してみてください。
これまでとは違う視点で自分自身を見てみてください。
日頃の心の動き、思考の流れを観察してみてください。
客観的な視点で自分を見て、知ろうとすると、これまでに気づけなかったことに気づけるはずです。
「いつもイライラしてダメだなと思ってたけど、意外といい気分でいることも多いんだな」
とか
「○○してる時はいつもいい気分だけど、✕✕してる時はいつもネガディブだな…」
など
知らないうちに起こっている自分の内側での動きを意識的に知ることは、自分への理解を深めることに繋がります。
イライラやもやもや、怒りがある時でもこのワークをやってみると、心がスーッと穏やかになるのを感じ取れる方もいるかもしれません。
気持ちや考えをキャッチして書く、そしてそれを読むという行為を通して、書き出した感情や想い、考えを自分自身で受け取ることができます。
すると、その感情などが消化されることに繋がって、手放すことができるのです。
私の場合、もともと自分がネガティブ思考だということはわかっていました。
でも、はじめてこのワークに取り組んだ時に、想像以上にネガティブな思考でいることが多く、1日のうちネガティブな感情を感じている時間がとても長いことに気づいてものすごく驚きました。
意識的に自分自身を知ろうとしなければ、今もあの時のままネガティブ思考とネガティブ感情の渦に巻き込まれたままになっていたでしょう…
あの時ワークをやって、気づけてよかった…と心から思っています。
もしかしたら、私のように自分が予想した以上にネガティブなことに気づいてびっくりする方もいるかもしれません。
でも、悲しむ必要も、落ち込む必要はありません。
いまここでそのことに気づけたことが、あなたのこれからにとってとても重要な意味をもちます。
知ること、気づくことからすべてが始まります。
気づけなければ何もできませんが、気づければこれから先に変化を起こすことができるからです。
”自分を知る”からはじめよう

いかがでしたか?
”自分を大切にする”
この言葉が真に意味するところは<自分を理解する>ということ。
はじめの一歩は<自分を知る>ところから。
自分を大切にできるようになることは、あなたの内側に平和な世界をつくるためにかかせないことです。
日々、周りで絶えず起こる出来事や、周りの人々、環境に振り回されているように感じる方は、ぜひ今回お伝えした<自分を知る>ワークから取り組んでみることをおすすめします。
自分自身を慣れ親しんだいつもの視点とは違う、新しい視点で見てみると、自分が違って見えてきます。
ジャッジや評価の対象にするのではなく、知ろうという姿勢で自分を見つめてみてくださいね。
「私ってこんな風に感じてるんだ」
「私ってこういう風に考えてるんだ」
と、”知る”を積み重ねていきましょう。
”知る”を重ねていくと、自分を客観的に見るチカラも育っていきます。
すると、知らず知らずのうちに繰り返しているパターンがあったり、つまずきやすいポイント、ネガティブに傾きやすい流れなどを見つけることができるようになります。
このあたりに気づくだけでも、起こる出来事に対して対処する姿勢がこれまでとは違っていることに自分自身で気づくはずです。
自分を大切にできるようになるために、まずは<自分を知る>からはじめましょう。

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