主役は”過去のあなた”?

あのとき○○していれば…
あのとき○○をしなければ…
きっと、
もっと○○だったはずなのに...
過去に失敗したことや後悔したことを思い出して苦しくなってしまうことはありませんか?
「変えられるものなら変えたい。」
「無理なのはわかってるけど、やり直せるならやり直したい。」
ネガティブな想いと一緒に思い出してしまう過去…
そんな過去を思い出すと、もどかしい、やるせない気持ちになりますね。
過去の記憶と紐づいたネガティブな感情を何度も思い出してしまう…
そんな時は
あなたは”いま”生きているのに、人生の主役になっているのは”いまのあなた”ではなく、”過去のあなた”
になってしまっています。
過去のあなた
いまのあなた
未来のあなた
この3人のうちの過去のあなたが人生の主役になっている状態です。
大切なのは”いまのあなた”

過去のあなた
いまのあなた
未来のあなた
この中で一番大切なのは、言うまでもなくいまのあなたです。
過去のあなたがいるから、いまのあなたがいる。
これは紛れもない事実です。
でも、だからと言って過去のあなたが主役になる必要はありません。
オーストリアの精神医学者で『心理学界の三大巨頭』のひとり、「嫌われる勇気」で有名なアルフレッド・アドラーもこう言っています。
人は過去に縛られているわけではない。 あなたの描く未来があなたを規定している。 過去の「原因」は「解説」にはなっても「解決」にはならないだろう。
過去のあなたがいて、いまのあなたがいるのは確かでも、その先にいる未来のあなたを規定するのは過去のあなたではなく、いまのあなた。
いまのあなたがあなたになった原因を「○○だったから✕✕になった」という解説には使えても、状況を解決するためには使えない。
そして、
いまのあなたが描く未来が未来のあなたを決める。
そう述べているんです。
「言ってることはわかるけど…」

でも…
「言ってることはわかるけど、勝手に過去の記憶が勝手に蘇ってきて、思い出してつらくなるうから困ってるのに…」
こんな風に感じた方もいるかもしれません。
例えば…
過去になにかに失敗したことで怒られたり、責められたと感じて傷ついてつらい思いをした経験があったとしましょう。
→その出来事が起こったあと、悲しさやツラさに耐えて、なんとか乗り越えたと感じていた。
→でも、その後、「失敗したらどうしよう」「叱られる…マズい…」と感じる場面に遭遇した時に急にあの時の記憶、そして感情が蘇ってくる。
→蘇った記憶と感情を「消そう、消そう」と頑張る。
→記憶も感情も消せた気がしたのに、いざ本番を迎えたら身体が動かなくなってしまった…。
あなたも似たような経験をしたこと、ありませんか?
こんな風に、勝手に過去の記憶が蘇ってきて、その時に感じた感情を時を超えてもう一度感じて、いま悲しくなったり、つらくなったりする。
それだけでなく、身体の動きそのものや、行動にブレーキがかかったりする。
こんな時。
まさに、過去のあなたが主役になっている状態です。
”いまのあなた”が主役になるには?

では、
”いまのあなた”が主役になるにはどうしたらよいのでしょう?
その答えを知る前に、まずは過去のあなたが今のあなたに変わって主役に立とうとする理由、そして勝手に過去の記憶が蘇る理由を知っておく必要があります。
過去のあなたが主役に立とうとする理由
それは
いまのあなたに危険を知らせるため
です。
過去のあなたは、いまのあなたの代わりに主役に立って「危ないよ!」
「前にも同じことがあって傷ついたことがあるよ!」
「責められて、つらい想いをしたでしょ!忘れたの?」
と、あなたに一生懸命語りかけているのです。
あなたの邪魔をしたくて主役の座を奪っているわけではありません。
あなたが過去と同じ経験をしないように、あなたを守るために一生懸命なのです。
だけど、いつも訴えは聴いてもらえず、邪魔者扱いされてしまう...
いまのあなたから「消そう…消そう…」と思われてもめげずに、あなたに危険を知らせようと、あなたの意識の奥、身体の中に残ったままでいます。
あなたに気づいてもらうために、主役に立とうとするのです。
過去のあなたは、いまのあなたを守ろうとして、一生懸命働きかけています。
その頑張りをいまこそ認めて、過去のあなたの声を聴きましょう。
「ちゃんと聴いてるよ」
「わかったよ」
そう言ってあげられるように。
意識の深い所に残ったままになっている過去の記憶や感情を癒して、
「確かに過去には傷ついたけど、いまの私はもう大丈夫。」
過去のあなたにそう知ってもらいましょう。
すると、あなたが頼まなくても、過去のあなたがいまのあなたに人生の主役の座を譲ってくれます。
過去の記憶や感情は消そうと頑張るのではなく、記憶や感情が残っていることに気づいて癒すことを通じて、はじめて『過去』に納まります。
そして、いまに不必要に影響を与えることがなくなります。
過去があなたのブレーキではなくなって、貴重な経験のひとつになって、いまのあなたにチカラを与えることに繋がります。
いまのあなたが、これまでよりもっと自由で、あなたらしいこれから先の未来を描いていけるようになります。
いまこそあなたも
過去のあなたの声を聴いて、今のあなたとして人生の主役に立って、失敗を恐れずにあなたらしく輝く未来のあなたになるために動きはじめましょう。